takuの休憩所(blog)-春夏冬中-

徒然なるままに記述する、惰性日記。

2006年

10月23日

(月曜日)

不死鳥の凱歌を運ぶは一陣の風。

秋にしてはとても暑い日。
この日の京都競馬場は『2年連続の三冠馬誕生か?!』その歴史的イベントを見ようと多くの人が詰めかけていた。

三冠最終戦菊花賞3000m
結論を述べると、このレースはどよめきに始まり、どよめきに終わるレースとなった。その最初のどよめきの主役は去年の三冠ジョッキーだった。

3番人気アドマイヤメインが、日本一のジョッキを背に、明らかにオーバーペースで進んでいく様子に競馬場全体がどよめきに包まれる。1000m通過が58秒7。まるで短距離競争の逃げ馬のようなタイムが出たのだ、スタンドにいた人達から悲鳴にも似たどよめきが起こるのは仕方がない。彼自身、数年前に一頭の葦毛の馬にこのレースを逃げきれている。それを覚えている人が「それの再現か?!」と慌てたのも無理はないのである。

ところがその葦毛の馬、セイウンスカイと大きく違うのは、一度もペースを澱ませる事なく、ただひたすらにリードを保ち続けていたと言う点。実際第4コーナ曲がったところまで、アドマイヤメインと後続の差は縮まる事がなく、「持ってかれた」と言う声もちらほら出ていた。

4コーナーを過ぎて二冠馬メイショウサムソンが進出するも、いつもの伸び脚がない。その動きを見ていたドリームパスポートの鞍上が満を持してスパートを開始する。直線での各馬の動きで二冠馬の脱落はあきらか。あとはドリームパスポートが差し切るか、それともアドマイヤメインが逃げ切るか、そこだけ焦点が向けられていた。…はずだった。東西のトップジョッキー同士、去年の一、二着馬の鞍上の外側を猛然と追い込める馬の姿を誰もイメージしていまい。

実際、レース後のトークショーで横山典弘ジョッキーの口から「有る程度作戦通りに乗れて、イメージ通りにスパートが決まった…んだけどねー」とコメントされていたように、瞬発力勝負では負けないと言う自信があったからこそ絶妙な差し切りが成功したはずだったのだ。まさか、長丁場のレースで後方からドリームパスポートをも越える末脚を持つ馬が居たとは…。レースが終わるほんの10秒前までは誰もがそう思っていたのだ。

ところが、勝者は練りに練った策士に与えられる事はなく、無欲の追い込み馬に送られる皮肉な結果となる。どよめきに揺れたレースの勝者の鞍上は武豊騎手の弟武幸四郎騎手。横山典弘騎手は4年連続の2着だった。勝者はソングオブウインド。父エルコンドルパサーが残した血の最後の世代である。腸捻転でわずかな血しか残せなかったクラシック未出走の名馬からクラシックホースが誕生した。死した父の血をつなげると言う意味合いでも、この馬が勝ちとった功績は計り知れない。コンドルは未だ死なず。命の流れは風の歌に乗って流れ伝わっていくのだろう。











メイショウサムソンの三冠は叶わなかった。
父オペラハウス、母父ダンシングブレーヴの重厚な欧州血統では高速競馬には対応できなかったのかもしれない。そういえばオペラハウスの傑作テイエムオペラオーが秋の天皇賞で完敗した時も、アグネスデジタルによるレコード決着だったか。

ただ、そんな言い訳も残さずに潔く『敗者は語る口無し』を貫いた石橋守ジョッキーはカッコよかったと思う。



レース後のトークショーで武豊騎手は大逃げに関して、「3分3秒で進めば勝てるかなぁーって思って完璧に逃げられました」と発言し、福永祐一騎手の「一瞬でも夢は見れました?」質問に「夢見たよー」と作戦通りの動きが出来ていた事を自認していた。(何が凄いというと、本当に走破タイムがこの時間なんで、体内時計と馬の能力を見極めた手腕に脱帽します)ただ、3分3秒で走っても、コンマ3秒前のコースレコードタイムで走った勝者がいたのでは仕方がない…と。

武幸四郎騎手が殆ど作戦など持たずに乗っていたと言うコメントに対して、横山典弘騎手が「昨日寝ずに考えた作戦が、こんなのに負けちゃうんだからねー」と会場を笑わせていた。トークショーにいた横山典弘J、武豊J、福永祐一J、岩田康誠Jらが口を揃えて言ったのは「大きな不利もなく、どの馬も力を出しきれたと思えるいいレースだった」と言う事。実際、自分自身も見ていて清々しいまでに晴れた心境になれたレースだったです。ある意味今年のベストレース。もっとも、ゲート入りの際に横の馬がゲート入りを嫌った事に対して武豊Jがマジギレしてたらしいけど(笑)

武豊Jが三冠を逃した石橋守Jに対して「それでも二冠するって言うのは凄いですよ!ダービーを勝つっていうのはすごいんですから」と擁護してた事に対して、客席からも残り3人のジョッキーからも「ダービー4勝してるお前が言うな」的な視線が送られていたのは言うまでもない。つうか祐一ジョッキーがネタにしてた(笑)

ジョッキートークショーが終わってチャリティーオークションになって和田竜二騎手扮する「ジャパネットわだだ」の訛りの入った司会進行が異様に面白かったのと武豊騎手のオークション品が20万で落札されたのにビックリして京都競馬場を後にしました。わだだめ…やるな。

まぁ、そんなこんなで菊花賞の感想は終了です。
前半部分はちょっと優駿っぽく書いて見ました(笑)



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